ADHDの待機モードとは?予定までの時間を過ごす方法

· Avinash Kumar

Voice Clock は iPhone と Apple Watch で使えます。アプリの表示は日本語に対応しています(ほかに英語、ドイツ語、フランス語、スペイン語など)。

先に結論を書くと、待機モードは「予定までの残り時間が実感できない」ことから起きやすいので、時間の情報を外から耳に入れる工夫が役立ちます。15時の歯医者のために午前中が丸ごと止まってしまう、という状態がこれにあたります。

なお、私は下で紹介する Voice Clock の開発者です。その点を踏まえて読んでください。

なぜ待ち時間がまるごと消えてしまうのか

ADHDのある人の多くは、時間を「今」と「今じゃない」の2つで感じると話します。残りが40分でも4時間でも、感覚としては同じです。そのため、何かを始めると夢中になって予定を忘れそう、と不安になり、結局何も始められません。

逆のパターンもあります。軽い気持ちで始めた作業に没頭し、気づいた時にはもう出発時刻を過ぎている。どちらも原因は同じで、予定までの距離を体で感じにくいことです。だからこそ、時間の情報を外から届ける必要があります。

待ち時間のための小さな手順

  1. 予定の時刻ではなく、実際に家を出る時刻を書き出します。移動、身支度、余裕の時間を足します。
  2. いつでも中断できる作業を1つ選びます。洗濯物をたたむ、メールを整理する、本を1章読む、などです。
  3. 一定の間隔で時刻を読み上げてもらい、予定までの距離を耳で確認します。
  4. 出発用のアラームは別に設定します。読み上げは「知らせる」役、アラームは「動く」役です。

役割を分けるのが大切です。1つの通知に両方を任せると、すぐに慣れて聞き流してしまいます。

時刻の読み上げが役立つところ

Voice Clock は、iPhone で選んだ間隔ごとに現在時刻を読み上げるアプリです。たとえば30分ごとに設定し、「スタート」を押せば、画面をロックしても他のアプリを使っていても読み上げが続き、話している間は音楽の音量が下がります。出発前の30分だけ間隔を短くする使い方もできます。

アプリがADHDを治療するわけではなく、出発のタイミングを決めてくれるわけでもありません。経過した時間を耳で分かるようにするだけです。Voice Clock は無料でダウンロードでき、一部の機能はサブスクリプションが必要です。

あわせて読みたい:ADHDの時間管理、ADHDでアラームが効かなくなる理由、朝の遅刻を防ぐ方法

よくある質問

待機モードは正式な診断名ですか?
いいえ。ADHD当事者のあいだで使われている言葉で、診断基準にある用語ではありません。生活への影響が大きい場合は、医師など専門家に相談してください。
アラームを無視してしまう人でも時刻の読み上げは役立ちますか?
役立つ場合があります。時刻の読み上げは止める操作がいらず、情報を伝えるだけなので、アラームより負担が少ないと感じる人もいます。まずは長めの間隔から試してみてください。

音声時計(Voice Clock)

好きな間隔で時刻を読み上げる、iPhone と Apple Watch 用の音声時計アプリ。

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